栗が、7月に安い。これは見逃せない。
秋の食材というイメージが強い栗が、大田市場で年間安値を更新している。市場中値は約432円/kg。過去約1年の安値だった約540円/kgをさらに下回る水準で、例年この時期としては珍しい値動きだ。スーパーでは100g単位での販売が多く、量り売りや袋売りの実売価は店舗・規格によって差が出るが、目安として参考にしてほしい。
なぜこの価格になっているかは、今回のデータからは読み取れない。ただ、食い気のある目線で言わせてもらえば、「理由はわからなくても、安い事実は事実」である。秋を待たずに栗の風味を楽しめる、数少ない機会かもしれない。

栗の選び方と、だしを引き出す使い方
手に取るときは、ずっしりと重みがあり、表面につやがあるものを選びたい。軽いものは中身がやせている可能性がある。この時期の栗は水分をしっかり含んでいることが多く、ゆっくり加熱することで甘みと香りが引き立ちやすい。
シンプルに塩ゆでにすると、栗そのものの風味がだしのように口に広がる。炊き込みごはんにするなら、昆布だしで炊くと旨みが重なって奥行きが出る。「だしと素材を楽しむ」という意味で、栗は意外なほどだし使いと相性がいい食材だ。
まつたけとにんじん、今が買いどき
もう一つ、見逃せない品目がある。まつたけだ。市場中値は約9,720円/kg。スーパーでは1kgあたり17,500円前後が目安になることが多いが、それでも例年この時期の価格と比べると割安圏にある。少量パックで香りを買う、という気持ちで手を伸ばしやすいタイミングだ。まつたけは香りが命なので、購入後はできるだけ早く使い切りたい。冷蔵保存するなら新聞紙で包んでポリ袋に入れ、2〜3日以内を目安に。
にんじんも動きがいい。市場中値は約216円/kg、スーパーでは3本入りで160円前後が目安だ。昨年同時期より割安な水準にあり、まとめ買いして使い回しがきく野菜なので、ストックしておくと重宝する。
ところで、お盆に精霊馬として使われるなすときゅうりが、まさに今、旬を迎えています。なすはじっくり油で炒めると甘みと濃いうまみが出る時期で、きゅうりは瑞々しさが際立っています。ご先祖様をお迎えするお供えに使いながら、食卓でも旬の味を楽しめるのが、この季節ならではの恵みと言えるかもしれません。
トマトは今しばらく様子見を
トマトは市場中値が約459円/kgで、スーパーでは1パックあたり410円前後が目安。昨年同時期と比べて高騰傾向にあり、今週は買いを急がなくていい品目だ。生食で楽しみたい場面はミニトマトやズッキーニで代用し、加熱料理ならなすで旨みを補うのも一手だ。
来週以降、値下がりに期待したい品目
- こだますいか:例年の傾向では昨年比-42%程度まで下がる可能性があります。もう少し待てるなら、待ったほうがいいかもしれません。
- こまつな:例年この時期は値下がり傾向(昨年比-38%)。青菜の補充は来週以降が狙い目になりそうです。
- マンゴー:例年の傾向では昨年比-30%程度の値下がりが見込まれます。急ぎでなければ、もう1〜2週間待つ選択肢もあります。
今日の一皿:栗と鶏の炊き込みごはん
子どもが顔を輝かせる「栗ごはん」を、だしをきかせてシンプルに作る。鶏もも肉を一口大に切り、昆布と薄口しょうゆ・みりんで味つけした炊き込みごはんに栗を丸ごと加えて炊くだけ。栗は皮をむいて半量は丸ごと、半量は粗く割っておくと、ごはん全体に栗の甘みが溶け込んでほくほくした粒感も楽しめる。鶏のうまみと昆布だしが合わさって、炊きたての香りで子どもが台所に集まってくる、そんな一品だ。

今週のまとめ
主役は栗。秋を待たずに年間安値で手に入るこの機会、塩ゆででも炊き込みごはんでも、だしと組み合わせて栗の風味をとことん楽しみたい。まつたけとにんじんも買いどきで、トマトは来週以降に期待。こだますいか・こまつな・マンゴーは例年の傾向から値下がりが見込まれるので、焦らずに待つのが賢明だ。なお、実売価格は地域・店舗・規格によって変わるため、売り場の表示と合わせて参考にしてほしい。
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